胃下垂と摂食障害と不定愁訴
胃下垂と鉄欠乏性貧血
■胃下垂であれば鉄欠乏性貧血になることがあります
胃下垂であれば鉄欠乏性貧血になることがありますが、
それは消化力の低下により鉄の吸収量が減少するからです。胃下垂は胃の下側が垂れ下がった状態で筋肉が弛緩しているので、消化時に行う蠕動(ぜんどう)運動が不活発になります。
このことにより消化力は低下して食事により食べた物が消化不良のまま十二指腸、小腸へと送られていきます。
十二指腸と小腸でも消化は行われますが胃酸ほど強力な消化液ではないので、胃で消化が不十分であれば小腸での鉄の吸収量は必然的に減少します。こうして鉄が体内に入ってくる量よりも出ていく量の方が多くなると、体内の肝臓や脾(ひ)臓や骨髄に貯蔵されている鉄が使われていくようになり、
やがてその蓄えが乏しくなると立ちくらみなどの症状が表れます。
ところで、血清フェリチン値は悪性腫瘍、肝障害、心筋梗塞、感染症、炎症などで貯蔵鉄量とは無関係に上昇。
鉄欠乏状態の患者で、これらの疾患がある場合は血清フェリチンの低下しないことがあるので注意。
体調がいつもと違うということは体のどこかに不調があることのサインですから、自分で調べるなり病院で検査するなり体調不良となる前に何らかの対処をした方がいいと思います。私が苦しめられた経験上、胃下垂は侮らない方がいいです。胃下垂の胃酸過多により胃潰瘍にまでなれば出血が多くなり、
消化吸収不良に加えて更に鉄欠乏性貧血になることもあります。
サプリメントや鉄剤などの薬を摂っても改善しない場合は消化器官のどこかに出血がある可能性があるので、検査をして適切な治療を受けた方がいいでしょう。
http://bodyobservation.blog.so-net.ne.jp/2008-01-30
男性の僕がフェリチンが枯渇状態、つまり鉄欠乏性貧血になるのは過食と嘔吐によって胃で出血しているか、それとも胃下垂によって鉄分が身体に吸収できていないことが原因だと考えられる。
(あるいは過食によって胃が大きくなりすぎて胃を正しく働けなくしてしまったということもあるかもしれない)
だって、生理の出血がないのに鉄が足りなくなるって事は胃の損傷か胃が正常に働ける場所や状態じゃないという事を考えざるを得ない
(いちおう、ストレス過多によって鉄が消費されたという事も考えられるが)
そういう背景もあって胃下垂は結構注目している。
胃下垂の概要
胃下垂があって、胃壁の筋肉の緊張が低下し、胃の働きが鈍くなる 状態を胃アトニーという。
胃下垂は虚弱体質など先天的な素因によるところが大きい。
暴飲暴食や過労、不安、ストレスなどが引き金となって胃の働きが弱り、胃アトニー症状が現れやすくなる。
胃下垂は第10肋骨の骨端が遊 離した人に多く、内臓下垂体質によりおこることが多い。
胃アトニーは先天性筋肉薄弱の人に多く、また、過剰な食物を摂取するこ とが習慣となった人にもおこりやすい。
■胃下垂の症状。
(1) 胃の蠕動運動(ぜんどううんどう)機能低下から 膨満感と食欲不振
(2) 食後のむかつき
(3) 胃痛と吐き気
(4) 胃もたれ
(5) げっぷ(逆流性食道炎)と胸やけ(胃酸過多)
(6) 便秘と肌荒れ
(7) 冷え性
(8) 頻尿と排尿困難
(9) 腰痛
(10) 下腹が出る
腹膜により覆われる臓器を腹膜内臓器と言いますが、胃下垂だけではなく腹膜内臓器の全てが下垂しているとみなすべきで、
胃だけではなく内臓下垂の一貫として胃下垂があると考えなくてはなりません。
横隔膜の圧迫により胃を押し下げて胃下垂に陥っているケースもある。
http://kanpouyaku.ai-health.net/byouki9.html
胃下垂は腹筋、コラーゲン、逆立ちでは治らない
胃下垂と内臓下垂
胃下垂とは胃の位置が正常よりも下がっている状態のことで、一般に長身でやせ型の人に多いとされています。
ところが、実際に訴えられる人は中肉中背の人、あるいは肥満型の人にも胃下垂の方は多くおられます。
胃が下垂していても、現代医学では病気扱いをされません。でも、本人は疲れやすく苦しいのです。
胃の機能は半分以下。胸焼けや膨満感などスッキリしない日々に悩まされ、筋トレなど良いと言われることは皆さん必死です。しかし、なぜあまり効果が出ないのでしょうか。
胃は通常、横隔胃筋という筋膜がハンモッグのように横隔膜の中で半分包み込んでいます。
その胃が下垂するということは、胃を引き上げる筋肉(筋膜)が弾力を無くした状態と推測できます。したがって、意識で動かすことの出来る腹筋とはつながりが別のものですので、いくら筋トレをしてもなかなか胃下垂には効果がでにくいのです。
胃が下がると、下腹が出て背中が丸くなり、猫背の姿勢なります。全身の筋・筋膜が血行不良と栄養失調が生じ、「だるさ」から痛みに発展します。
「生きていても仕方が無い」と思うほど辛くなり、うつ状態になります。
http://www.space-akasya.com/category/1200595.html
胃下垂と食欲
■胃腸の弱い人
・いつでも何でも、いくらでもたべてしまう
・便の状態が悪く、便秘や下痢になりやすい
・へそ周りに硬直やゆるみきった場所がある
・いいわけや小言が多い
・ものの見方が偏りがち
何でも食べる人は胃腸の丈夫な人と、思われがちですが、じつはこれは間違い。
何でも食べるのは胃腸が弱い証拠。
胃腸が丈夫な人は、身体からの要求をきちんと感じられ、今日は身体が何を欲しがっていて何を食べたいかという要求がはっきりわかって食べ物を選ぶことが出来る人です。
胃腸が弱く鈍い人は、その判断がつきません。
いつでも何でも好きなだけ食べられると言うのは、胃腸が弱って感受性が鈍くなっている証拠なのです。
■胃腸の調子がよいとき
便は太く長く、黄褐色が一番よい状態です。
胃腸の調子がよいときの排便では、最初は少し硬めで最後はやわらかい便が出ます。さらに、胃腸や呼吸器系が丈夫な人は、肛門に便がつきません。
便が肛門につかないので、トイレに行っても紙がいらないくらいです。
逆に、何度拭いても肛門に便がつくのは、呼吸器系が弱っていて心臓が弱い人が多いようです。
(胃と腸が強くなる整体法 井本邦昭 PHP)
自律神経失調症と胃下垂
自律神経失調症が胃下垂につながる理由は、
胃の活動が自律神経に制御されていているために、
自律神経が乱れると胃の筋肉が弛緩して垂れ下がるようになるからです。
私は自律神経失調症で胃下垂になり体力が低下して、
以前なら楽しいと思っていたことも楽しいと思えなくなりました。
ここまでくると胃下垂によるストレスで自律神経失調症を引き起こすことになり、
螺旋階段を転がり落ちていくことになります。
胃下垂と低血糖症と過食
1. 下垂症、胃酸過多症
胃下垂症の人は摂取した食物を消化吸収する力が弱いため、鉄欠乏性貧血や栄養不良に陥りやすい。
胃酸が多いと、胃からのカルシウムの吸収が低下し、ストレスに対してうまく対応ができません。
2.貧血体質
貧血がありますと、腸粘膜細胞が酸素不足となり、粘膜の再生能力、しいては食物の消化吸収にも悪影響を及ぼします。
酸素は、ブドウ糖がクレブス回路に入り、完全燃焼するために不可欠です。
酸素不足は、エネルギー産生に支障をきたし、疲れやすい、集中力がないなどの症状をもたらします。酸素は含鉄酵素の材料として、代謝を促す働きも担っています。
脳神経細胞が神経伝達物質を遊離するときに酸素の働きが必要です。
貧血は、脳神経細胞が順調に機能するために支障をきたし、呼吸が浅い、イライラ、集中力がない、などの症状となって現れます。
胃下垂→過食→栄養不足→過食
ビタミンB群は、脳の食欲中枢と満腹中枢が機能するための大切な神経伝達物質の材料ですが、無理な食事制限や過食による糖質過多で欠乏状態になります。これを治すためには治療レベルの量のビタミンB群が必要です。
http://www.clinic-hygeia.jp/ex/ex-05.html
ビタミンB群は、糖質・脂質・タンパク質の代謝に使われる事からそれらを過剰摂取すると消耗が激しくなります。
過剰なストレス、アルコール・コーヒー・お茶の過剰摂取、抗生物質・ピル・薬の服用、頭を良く使ったり、運動のしすぎなどでも同じく大量に消耗されます。
そしてタンパク質の摂取不足や菜食主義者はビタミンB群の摂取不足になりやすく、
偏食、胃酸不足、胃弱、慢性胃炎、下痢、糖尿病、甲状腺の疾患、高齢者、妊娠、授乳中の人、腎臓・肝臓・胃・腸・膵臓・副腎、が弱いかその疾患を持っている人は、
不足要因になり易いそうです。
ビタミンB群が欠乏すると健康的な身体の機能を維持できず(低血糖症の原因にもなります)、美容面、精神面にも大きな影響を与えます。
胃下垂と漢方薬
■胃下垂は漢方で対処できるか
胃下垂になっている人は、やせ型で体力のない方が多いです。
胃の状態が水浸しになっていて、胃のあたりがポチャポチャと水の音がする人があります。漢方医学では、この症状を胃内停水と言います。
このような症状があると、胃がむかむかしたり、乗り物酔いをしたりします。このような症状が続くと手足が冷えてしまう場合もあります。
また、胃はストレスに敏感に反応しますので、心の問題がすぐに症状に出てまいります。・ 体を動かすと胃がむかむかする
・ 食事をした後にもたれる感じがする
・ 乗り物酔いをしやすい
・ げっぷや吐き気がある
・ 食欲不振とか胃部膨満感があるこのような症状が見られます。
胃下垂は胃を温めるものを食して、冷えたものを取らないことと、胃の神経に負担をかけないようにすることが重要です。
漢方薬は、胃の水を取り除く利水剤である白朮(びゃくじゅつ)、半夏(はんげ)、茯苓(ぶくりょう)を良く使います。それとともに附子(ぶし)、人参(にんじん)、乾姜(かんきょう)、蜀椒(しょくしょう)などの生薬を使って体を温めます。1. 苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
水分停滞から立ちくらみ、動悸、息切れ、頭痛などの症状がある。2. 茯苓飲(ぶくりょういん)
食事をすると胃にガスがたまったり、みぞおちが痞え膨満感があり、げっぷ、吐き気が有ります。胃内停水で水の流れが悪いためです。生薬の陳皮(ちんぴ)・枳実(きじつ)が入っています。3. 六君子湯(りっくんしとう)
胃腸が虚弱気味で消化不良、食欲不振、みぞおちの痞え感、つかれやすい、貧血ぎみ、手足が冷えやすいなどの症状があります。4. 半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)
水毒があり、胃腸が弱く食後眠くなり、頭痛や頭重感が続き、肩こり、手足が冷えやすいという症状があります