自律神経失調症は血流と臓器の不具合の病


要諦ーー自律神経失調症とは


自律神経失調症とは血流の問題であり、
血流に問題があるということは臓器が健全に働かないと言うことであり、
臓器が健全に働かないということは節々の不調が起こってくるのは当然である。

つまり自律神経失調症の本質は血流の問題であり血流に問題があるというのは臓器が健全に働かないことであり、死に到るような急性の病にはならないが強烈なQOLの低下を招く。

臓器を動かしているのは不随意筋である自律神経であるから、臓器が弱ればその影響は自律神経にも伝わるし、自律神経がストレスによってバランスを崩せば当然臓器の働きの低下を招くことになる。

















■自律神経失調が多いゾ

 自律神経は脳と内臓をつなぐ電線(末梢神経)で、この電線の調子が悪いと、脳のストレスなどは容易に内臓へ伝わってしまうのです。
この状態を自律神経失調症と呼ぶのです。従って自律神経失調症は内臓の病気とも考えることが出来ます。
例え内臓そのものは良くても、自律神経に問題があれば、内臓疾患が起こってしまうのです。
考えてみれば、内臓はすべて自律神経により動いているので、自律神経失調は万病の元と言えるのです。
自律神経失調では、一般に交感神経(内臓を戦わせる神経)が副交感神経(内臓を休ませる神経)より強くなった状態を指します。自律神経失調では次のような症状が起こります

 動悸、胸痛、発汗、肩こり、頭痛、血圧変動、手足のしびれ、フラツキ、めまい、耳鳴り、便通不良、疲労感、不眠…。自律神経失調(AD)に関連した諸症状です。これらの中で当院にみえる患者さんに多いのは、動悸、フラツキ、頭痛です。ADでは一般的に交感神経(戦う神経)が副交感神経(休む神経)より強くなり、内臓が緊張状態にあるのです。交感神経が強くなると、心臓の拍動は多くなり(動悸)、立っただけで運動しているくらい心拍が多くなり、フラツキ、疲労感が自覚されます。ひどい時は、心臓が空打ちして、起立時に血圧低下が起き、失神する場合もあります。

 脳や肩の血管ではどうなるでしょう? 血管は交感神経が強くなると収縮します。脳の血管がいつも収縮していると、慢性的にふらつき、収縮していた血管が急に拡張した時、血管の周りの痛みの物質が飛び散り、片頭痛が起きるのです。肩の血管が慢性的に収縮していると、血流が悪くなり、肩こりが起こります。片頭痛の人に肩こりが多いのは、脳も肩も血管収縮が起こっているからです。

 ADはあまりに便利すぎる都会生活が誘因となります。少しの距離でも歩かず車に乗り、時間を無駄にすることを嫌う余裕のない生活がADを起こします。自律神経は体内の臓器の間に巡らされた無数の電線のようなものです。当クリニックでは電線の状態を科学的に検査し、治療していますが、ADにはまず生活改善が第一であることをお忘れなく。

http://www.watanabe-cli.net/wadai04.html
















1.自律神経失調症の定義

自律神経失調症の定義は現代医学的にはありませんが;

① 血流低下症状が主体となる

② 病院での検査に引っかからない

③ 良かったり、悪かったりを繰り返しながら長期間続く

の3つがあれば自律神経失調症といって良いでしょう。

特に①は自律神経失調症を特定する項目です。自律神経は循環器(心臓と血管)をコントロールしているために、自律神経が乱れると循環器が乱れてしまいます。つまり、自律神経失調症状とは血流低下症状と言って良いのです。自律神経失調症では血流低下症状が主体となるのです。

精神疾患は脳の構造の問題ですので、自律神経とはほとんど無関係です。自律神経失調症、つまり血流低下症状はわずかです。血流低下症状の有無が精神疾患との鑑別に重要となります。

2.自律神経失調症とは

自律神経失調症とは「刺激への生体反応」です。外部からの刺激がその方の処理機能を超えてしまうと自律神経は乱れます。生体を乱す刺激が一過性のものであれば、生体は恒常性維持機能(回復力)を持っていますので時間の経過とともに元の良い状態に戻ります。しかし、その刺激が毎日連続して続くと処理機能は回復しなくなりますので、元の良い状態に戻らなくなります。元に戻らない状態になったのが自律神経失調症です。つまり、自律神経失調症を起こしている方は生体を歪ませる刺激が毎日連続してかかっていることになります。

以上から自律神経失調症を治すには生体を歪ませる刺激がどんなもので、どこの処理機能を乱しているかを把握して、それを改善していくことが重要なことになります。

3.漢方医学における病気の発生

漢方医学には

      「外因は内因を通じてはじめて発現する」

と言う言葉があります。

外因とは飲食不節や不規則な生活あるいは頑張りすぎ、または気象の変動、細菌・ウイルスなどの「生体にひずみを与える刺激」を言います。内因には体質的特性(弱点)と内傷七情(精神的ストレス)の2つを上げています。

上記の言葉は

 「発病は内因で決定付けられる。外因があっても内因がないか、もしくは小さければ発病には至らないが内因が大きければ少しの外因でも発病にいたる。」

と言うことを意味しています。

内因(体質的弱点を持つ、もしくは精神的緊張が強い)を持っておられる方は外因(生体にひずみを起こす刺激)に弱くなっているので、出来るだけ外因を少なくしておかなければなりません。ちなみに、体質的弱点とは処理機能が弱いということです。つまり、慢性病を起こされた方は内因を抱え込んでおられますので外因を小さくしておくこと−即ち、日常の生活を節制することが重要であると漢方医学では言っているのです。

自律神経失調症を起こされる方は体質的弱点が強いか、もしくは精神的緊張が強い方ですから、外因を小さくしておくこと−つまり、日常の生活の節制が大事になります
。外因で最も強いものは飲食不節と頑張りすぎです。これらを出来るだけ小さくしておくことが必要です。外因を小さくしておくことにあわせて、内因(体質的弱点と精神的緊張)を改善していくことも重要なことです。内因−特に体質的弱点を改善するには漢方薬が唯一の方法と言って良いのです。

内因を抱え込んでおられる方は内因を改善していくために漢方薬の服用を、外因を小さくしておくためにご養生を、となります。この2つが揃って初めて「健康で長生き」が出来るということになります。

病態の分析方針

自律神経失調症をおこしている直接の原因は正気(正常な体の機能)の低下が大きく影響していると考えています。従って、正気の低下を突き止めることが重要です。正気の低下が特定できれば、それを改善していけば良いことになります。

以上から、病態の分析は正気に乱れているところがないかを把握していくことから始めます。正気の低下がどうなっているかを知るためには、不快な症状だけではなく、お体全体の状態をお聞きすることが必要です。

本論



1.「寒がり、眠気」という症状は、血流低下症状です。自律神経は循環器(心臓と血管)を支配していますので、自律神経が乱れてしまうとこのような血流低下症状が現れます。
「寒がり」なのは、体表面の血流が低下しているため、「眠気」は脳の血流が低下しているために起こっている症状です。

2.「食べるとお腹が張る、過食気味、胸焼けを感じる、吐き気を感じる、お腹が空かない、食事は美味しいが胃が張っている」という症状は胃腸症状です。
   あなたの胃腸機能は激しく亢奮しているのが分かります。「胸やけ、吐き気、お腹が空かない」は胃酸過多症状です。
「お腹が張る」のは、過剰な胃酸で胃が刺激され、収縮しているためです。「過食気味」は胃に昂奮が起こっていることを示しています。胃腸が亢進していることがわかります。


4.「イライラが強い、怒りっぽくなっている」という症状は、間脳系の精神神経症状です。間脳系を亢奮させるのは、精神的緊張を高めた生活です。


5.「不安感が強い」という症状は、大脳新皮質系の精神神経症状です。大脳新皮質系を亢奮させるのは、精神的ストレスではなく身体的ストレスです。




推定される病気の原因

症状をまとめると;

1.自律神経の乱れから血流低下症状が現れている

2.胃腸機能の亢奮から胃酸過多症状が出ている

3.水分代謝機能に乱れがある

4.精神的緊張を高めて生活している

5.身体のどこかに機能の乱れがある

ことが分かります。

あなたの自律神経を乱している基盤となる原因は、精神的緊張を高めた生活をされていることと考えられます。

精神的緊張は交感神経を刺激するため、血管の収縮が起こり血流低下症状を引き起こします。
また、精神的緊張が強い状態が続くと、少しの飲食の不節(暴飲暴食、刺激物“甘い物・辛い物・冷たい物・アルコールなど”の摂取過多、就寝前の飲食等)で
簡単に胃腸機能を亢奮させてしまいます。さらに胃腸機能は水分代謝機能の一部を担っていますので、胃腸機能を乱してしまうと水分代謝機能も乱してしまうのです。

http://www1.odn.ne.jp/~adg61970/seiyuu/





























■足裏を揉むだけで全身の体調がよくなるのはなぜだろう?

バランスの良い範囲であれば、交感神経が優位になると血圧があがり、
血流が速くなります。
同時に、副交感神経が優位になると、血管は弛緩、つまり、広がるので、血流が多くなります。

方向性は多少異なりますが、どちらも血流がよくなるといえます。

ところが、自律神経のバランスが乱れ、優位性が過剰になってしまうと、
どちらも血流は悪くなってしまいます。

ですから、血流が悪くなると、細胞の機能が低下するうえ、免疫力も低下してしまうのです。
さらに血管がもろくなり、血栓ができやすくなるのですから、血流が悪いというのは一般の方々が考えている以上に
身体にとって悪いことなのです。

血流が悪くなると、血栓ができやすい身体の状態をつくりだしてしまうことになるのです。


そして、どちらかというと、交感神経が過剰に優位になるのが問題です。
なぜなら、血管の内皮細胞を傷めてしまうからです。

血管が収縮するということは、血管が細くなるということです。
その細くなった血管の中を赤血球や白血球、血小板などがすごい勢いで流れていくとき、
血管の内壁を構成している細胞「血管内皮細胞」を傷つけてしまうのです。

そして、その傷に血小板や赤血球が引っかかり、血栓化していきます。

よく高血圧になると血管がボロボロになるといいますが、
これは血管の内壁(内皮細胞)が傷つく様子を表しているのです。


血流が悪くなると、細胞の機能が低下するうえ、免疫力も低下してしまう。
さらに、血管がもろくなり血栓ができやすくなるのですから、
血流が悪いというのは一般の方々が考えている以上に身体にとって悪いことなのです。


でも、血流が大切なのは、なにも「悪いと病気になるから」というだけの理由ではありません。
持てる力を最大限に発揮するには、「血流がいい」ことが必要不可欠なのです。

たとえば、脳が働くには大量のブドウ糖と酸素を必要としますが、脳に十分な栄養と酸素を運んできてくれるのは血流です。
血圧が低下したときに脳貧血をおこすことがありますが、これも血圧が低下したために血流が悪くなり、脳細胞に十分な栄養が供給されなくなったことが原因です。
ですから、脳がその能力を充分に発揮するためには「血流がいい」ことが必要不可欠な条件なのです。


筋肉はすべて毛細血管が被われ、毛細血管を通して栄養が供給されています。
血管は太いものも細いものもすべて自律神経の支配下にあり、収縮弛緩しているので、毛細血管も自律神経のバランスが悪くなると血行が悪くなります。
毛細血管は、細いので、その影響は太い血管以上に大きく、血行が悪くなると筋肉はすぐに硬直してしまいます。

筋肉が硬くなったとき、私達はその「凝り」をとるために、
揉んだり、マッサージしたりしますが、実はあれは筋肉がほぐれるから凝りが解消するのではないのです。

筋肉を揉むことでそこに走っている毛細血管の血流が促され、その結果として凝りが解消されているのです。

問題は、筋肉ではなく、血流にあるのです。


自律神経とは、身体のライフラインである血流を支配することで私達の身体を構成する60兆個の細胞すべてを
無意識のうちにコントロールしてくれている、ある意味、脳以上に重要な組織なのです。

そのため、自律神経のバランスが悪くなると、その悪影響は全身に及びます。
血流が悪くなると細胞の機能は低下し、身体は持てる能力を充分に発揮することができなくなります。

血管では血栓ができやすくなり、免疫力も低下するので病気を発症しやすくなるのはもちろん、
治癒力も低下するので、どんなにいい治療を施しても効果はあまり上がらなくなります。

ちなみに、高血圧、高脂血症、闘病病という3つの病はいずれも症状が全身に及ぶ怖い病気ですが、
これらがいずれも血管の内皮細胞を傷つける病気だからです。

血管の状態が回復しない限り、その効果も高いものは望めません。


では、なぜ副交感神経が上がると症状がよくなるのでしょうか。
最大の理由は、血管が弛緩して広がり、血流が改善されることで、隅々の細胞まで血液が行き渡るからです。

諸悪の根源は、血管の過剰な収縮による血流の悪化なのです。



血管の収縮弛緩は、全身に大きな影響を及ぼしますが、もともとが細い「末梢血管(毛細血管)」
ではその影響はとくに大きなものとなります。

太い血管は、収縮してその内径が少々細くなってもそのこと事態が与えるダメージはそれほど大きくありません。
しかし、細い末梢血管では、血管内皮が傷つきやすくなるのはもちろん、場所や身体の状態によっては血流が完全に止まってしまう危険性があります。

実際、糖尿病患者には、壊疽という組織が死んで腐ってしまう怖い合併症がしばしば見られますが、
この合併症も血行不良が原因です。



末梢血管の血流が低下すると、その血管が栄養を供給してる細胞に、充分な栄養と酸素が行き渡らなくなります。
このとき、痛みを感じる知覚神経細胞に栄養を供給している毛細血管の血流が悪くなれば、刺激を中枢神経に伝えることができなくなるので、
傷ができても自覚できなくなります。

また、本来なら、小さな傷は身体に備わった自然治癒力が働くので放っておいても治るはずなのですが、
血流が滞っていると、自然治癒力が働くことが出来ます。


ところが、食事を改善しても、交感神経が過剰に優位な人は、治療があまりうまくいきません。
なぜなら、血流が悪いと、膵臓や腎臓など糖尿病と深く関わっている諸臓器の機能が改善しないからです。

たとえば、点滴のブドウ糖濃度は5%が限度。
10%の糖分だと、耐えられないほどの痛みを感じるはずです。
それほど、糖分は血管の内皮を傷つけるのです。

ですから、いくら痛みを感じない程度であっても、血糖値の高い状態が続けば、それだけ血管内皮はダメージを受けることになるのです。
まずは、副交感神経を高め、血流をよくし、諸臓器が持てる力を発揮できる状態にしてあげなければ、せっかくの食事のコントロールも投薬も効果は半減してしまうでしょう。



臓器が悪くなるのは、その臓器の持てる機能が充分に働けない環境にあるからです。

では、なぜ臓器が充分に働けないのでしょう。
最大の要因は、血流不足です。
質のいい血液が充分に供給されていれば、細胞はみずからの力で健康を保つことが出来ます。

(なぜ、「これ」は健康にいいのか? 小林引幸 サンマーク出版